木の良さ

木材は温度と湿度の調整機能を持っている

家材としての木材は、切られても生きて、呼吸しており、室内の温湿度を一定の水準に保とうとする働きを持っている。木の柱に触れると夏はやや冷たく、冬は暖か味があっていつも心地良さを感じさせてくれる。特に湿度調整能力は高く、高湿度になると水分を吸収し、一定の水準を維持する働きがある。サウナの中も木でできているのも、そういった働きがあるからである。

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NHKの番組のなかで実験が放送されました。ビニールの箱、木の箱、木とビニールの箱を用意し、中に水で湿らしたふきんをいれておきます。15分後に湿度を計測したところビニールの箱の湿度は92%、木の箱は59%、木とビニールの箱は62%でした。つぎに乾燥剤をそれぞれの箱に入れて30分後に計測したところ、ビニールの箱20%、木の箱55%、木とビニールの箱は52%でした。

3メートルの長さの105ミリ角の木材はビール大瓶半本分の水分を吸ったり、吐たりしています。内装に一部木材を使うことで、音もなく、電気も使わず、故障もなく未来永劫に部屋の湿度を最適に保ってくれるのです。

木材は吸音性と遮音性を持っている

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タタミとともに木材は、室内から発生する空気伝搬音を低音、中音、高音とバランス良く吸収し、不快感を残さず、適度な残響を残してくれる。コンクリートのようにいつまでも音を室内に残さず、吸音率は250Hzの周波数ではコンクリートやビニールの20倍にもなる。

また木材は軽くて強いことが特長でありながら、遮音性もある程度持っている。同時に人間の耳には聞こえない樹木や自然界が発する超高周波音(都会では少ないが)は通し、五官の快感覚を育ててくれる。この自然界の高周波音は大体において1/fゆらぎになっており、マイナスイオンを伴っていると見られている。音と木材の関係では、残響性とともに、音をまろやかにする特性があり、コンサートホールで多く使われるし、適度な共振性を生かして昔から楽器に良く使われている。

木材は優れた遮断性を持っている

普通の断熱材は強度がないため、他の材料と組み合せないと役割を果たさないが、木材は軽くて強度があり、断熱材とほぼ同等の断熱性を有している。これは木材がパイプ状の細胞の集合体で、中に熱を伝えにくい空気を持っているからで、例えばスギ材に比べるとコンクリートは20倍、鉄に至っては480数倍の熱伝導率となる。(そのため、サウナの内装には木が使われている)鉄筋コンクリートの建物は、熱伝導率が高いので、陽が昇るとすぐに熱くなるくせに、保温率も高いため、明け方まで冷めないことになり、冷房を必然にするし、冷気もすぐ室内に持ち込み、暖房を必要にさせる。皮膚の表面温度は環境によって変化するが、床材料による足の温度低下は、コンクリートやビニールタイルが強く、木床が一番軽微とデータされている。

実験

木造床とコンクリート床で身体の冷え方を実験しました。

皮膚温測定結果図
10℃温室における
40分経過の後の皮膚温

10℃の環境で40分感読書をしたあと、耳、胸、背中、腕、足の皮膚温を測定した結果が図です。手足が特に冷えている様子が分かります。

木材床とコンクリート床の皮膚温度の違い図
10℃温室に40分滞在後の
手のひらと足の裏の皮膚温度

赤外線カメラで40分経過後の手足を撮影した結果をイラスト化したものです。手足が冷たく、頭ばかりぽかぽかして不快です。

木材は光沢と質感があり視覚に優しい

木材には細胞構造による微妙な凹凸があり、それにより光が散乱されるので「つるつる」も「ざらざら」もしない上質な光沢・ミクロな反射によって、機械の測定値以上の光沢感が得られる。また、光の方向による反射も樹種によって独特の光沢を見せるが、最大の特色は、紫外線を吸収し、赤外線を反射することで、「あたたかさ」を感じさせる要素を持っている。

地震力は重さに比例

建築材料の比重・強度および比強度表

同じ重さの鉄と木の強さを比べると、スギ材でいうと、圧縮の強さは鉄の約2倍、引っ張りの強さは約4倍もあります。

地震によって建物が受ける地震力(振動エネルギー)は、建物の重さに比例するので、日本のような地震の多い国では、軽くて、強い木材で家をつくることが適しています。

木材は適度な弾力性で衝撃を緩和する

木材は衝撃を受けると「局部変形」と「たわみ変形」が起き、これで衝撃を緩和してくれる。たわみやへこみは、厚さ、材種により多少の違いはあるが、建築資材としての機能を失わない適度なたわみとへこみで衝撃を吸収する働きがある。床材に木を使用した場合、コンクリートやタイルと違い、すべりにくく、すべってころんだ場合でも衝撃を吸収してくれます。木材は、衝撃吸収に加え、耐摩擦性、強度、耐久性等、各種機能を適当にバランス良く備えた材料で、住宅材料のマルチ機能材料とも言える信頼のおける材料である。

木材触感覚の良さは快適・安全のもと

手や足が長時間接したり、何回も接したりする仕上げ材や家具などは、感触も重要な要素になる。材料に触った時の感覚の中で大切なのは乾湿感と温冷感、硬軟感、粗骨感の良し悪しと言われる。

木材は、乾湿感においては無塗装の場合、さらさらと乾いている感じが気持ちが良く、塗装してあるとやや湿った感じを与え、プラスチックタイル、アルミ、ガラスほど湿った感じが強くなる。

木の持つ芳香物質が気分を爽快にする

木は森の中ですがすがしい香りを感じさせるフィトンチッドを発散している。これは、植物が絶えず侵してくる微生物等から身を守るためにつくりあげたものと言われている。森林には動物等の屍骸や種々の堆積物があるが、悪臭を感じさせないのは、フィトンチッドの持つ抗菌性や消臭効果、環境浄化能力によるもので、これには木材の色や臭いのもととなる成分が含まれている。これを抽出したのが、精油で、樹種によって異なるが、1本の木に50種以上の成分が含まれ、消臭用、防ダニ用、殺虫用、防カビ、抗菌用に使われている。新築の家や家具、木製品から匂う木の香りがそれで、防虫等とともに、心のやすらぎやストレスの解消、心身のリフレッシュで爽快な気分にしてくれるもので、一種のアロマテラピーである。

木材はマイナスイオンをもたらしてくれる

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フィトンチッドはマイナスイオンとともにあると思われるが、森林の中のすがすがしさは、マイナスイオンが大変多いからだと言われている通り、木はもともとマイナスイオンを出している。切られて木材として使用されている時でも吸排湿機能に見られる呼吸作用を通して、室内にマイナスイオンを放散してくれる。また木材は、外の自然が発する超高周波音を室内に取り入れ、電磁波を遮断してくれるが、同時にマイナスイオンも室内にもたらしてくれる。さらに、この超高周波もゆらいでおり、基本的には1/fゆらぎになっているので、五官の快感覚を刺激してくれる。このような効果をもたらす材料の木材が健康推進の最良の素材であることを示している。

木造学校の例
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  • ○ インフルエンザ等の学級閉鎖の減少
  • ○ 感情表現を豊かにする。
  • ○ 注意集中力のUP
  • ○ ケンカやイジメがなくなった。
  • ○ 子供たちの笑顔が戻ってきた。

各地でそのような例を聞きます。
これは決して偶然の一致とは言いがたい。